【神奈川県川崎市】越境EC・オンライン販売のグローバル展開に使える川崎市グローバル展開支援事業補助金について徹底解説！

2023 / 09 / 29
2023 / 09 / 29 助成金・補助金

川崎市グローバル展開支援事業補助金に関する本記事を読んで理解できること

この記事では、川崎市グローバル展開支援事業補助金の概要と要件について解説します。

この記事を読むことで、以下のポイントを理解できるようになります。

川崎市グローバル展開支援事業補助金とは？
川崎市グローバル展開支援事業補助金を使ってどんなことができる？
どのような申請要件なのか？

川崎市グローバル展開支援事業補助金とは？どんなことに使えるの？公募期間は？

（出典：川崎市令和5年度川崎市グローバル展開支援事業補助金の募集について）

新型コロナウイルス感染症の影響による販路開拓機会の損失や需要の回復を促進するため、国際的な電子商取引（越境EC）やオンライン商談などに対する経費の一部を川崎市が補助します。それ以外にも、渡航調査や海外の展示会出展、国際認証の取得にかかる経費も一部補助対象となります。

川崎市グローバル展開支援事業補助金では以下の大きく5つの取組みに対して補助金を支給しています。なお、補助率は全て3分の2以内です。

国際的な電子商取引（越境EC）の取組
- 補助対象経費
  - 出店費用、サイト構築費、コンテンツ制作費、マーケティング・広報費用、運搬費、通訳翻訳費
- 限度額
  - 40万円（重点事業の場合は50万円）
海外事業者とのオンライン商談等の取組
- 補助対象経費
  - 参加費用、コンテンツ制作費、マーケティング・広報費用、運搬費、通訳翻訳費
- 限度額
  - 20万円（重点事業の場合は30万円）
海外への販路開拓や拠点設立に向けた現地調査
- 補助対象経費
  - 調査委託費、通訳翻訳費、航空費、外国語印刷物等の制作費
- 限度額
  - 10万円
海外で開催される展示会等への出展
- 補助対象経費
  - 出展費用、通訳翻訳費、運搬費、外国語印刷物等の制作費
- 限度額
  - 20万円（重点事業の場合は30万円）
海外展開に必要となる国際認証等の取得
- 補助対象経費
  - 審査費用、認証・登録費用
- 限度額
  - 40万円

川崎市グローバル展開支援事業補助金の公募期間は令和5年5月10日（水）から令和6年1月31日（水）までとなっています。ただし、締切は毎月末とし、予算額に達した月に募集を終了するため、注意してください。

川崎市グローバル展開支援事業補助金のメリット

ビジネスを成長させるための資金が得られる

川崎市グローバル展開支援事業補助金の最大のメリットは、何と言ってもビジネスの成長を促進するための資金調達が可能という点です。この補助金は、返済の必要がない貴重な資金源であり、最大で50万円もの補助を受けることができます。補助金を活用することで、新しいプロジェクトの立ち上げや事業の拡大に向けた資金調達がスムーズに行えます。これは競争力を高め、ビジネスの発展を後押しする絶好の機会です。

特にオンラインでの販売は年々増加しており、この補助金を元に国際展開という大きな成長要因に投資できます。これにより、競争力強化や新たな市場への進出が可能となり、ビジネスの持続的な成長を実現することも可能です。

川崎市海外ビジネス支援センター等の海外ビジネス専門家とのつながりができる

補助金の申請にあたっては、「川崎市海外ビジネス支援センター（通称 KOBS（コ

ブス））」等の専門家（以下、「コーディネーター」）による事業計画書の事前確認が必

要になります。川崎市海外ビジネス支援センターでは　海外ビジネス経験が豊富な海外支援コーディネーターが、海外への販路開拓、海外進出等を考えている企業や、既に取引を行っている企業の課題解決等、皆様のビジネスの段階に応じてサポートを行う団体です。専門のコンサルティング会社とも提携しており、国際会計・税務、法務等に関する専門的な相談にも対応しており、また、ビジネスマッチング支援なども行っているため、海外ビジネス展開に当たって是非活用したい団体ですね。

事業計画の作成を通じて経営について深く考えることができる

川崎市グローバル展開支援事業補助金の申請には事業計画の提出が必要です。

事業計画の作成は経営において重要なプロセスであり、そのメリットは多岐にわたります。まず、経営者はビジョンや目標を明確にし、戦略を策定する機会を提供します。これにより、長期的な方向性を確立し、経営目標に向かってスタッフや資源を統一できます。また、事業計画はリスク分析と対策の検討にも役立ちます。未来の課題や障害を予測し、それに対処するための戦略を練ることで、経営の安定性と持続可能性が高まります。さらに、計画策定はリソースの最適利用を促進します。予算や人材配置、時間の効率的な使い方を計画に組み込むことで、無駄を減らし、コスト削減や利益最大化が可能です。

川崎市グローバル展開支援事業補助金のデメリット

予算上限に達したら終了

川崎市グローバル展開支援事業補助金は予算上限達成時に受付終了します。このため、申請が遅れると機会を逃す可能性が高まります。特に小規模な団体は申請に充分な人手を確保することが難しく、不利な状況にあります。支援を受けるためには迅速な行動が求められますので、関心のある団体は早めの申請をお勧めします。予算に限りがあるため、先着順での受付となります。川崎市グローバル展開支援事業補助金の利用を検討している場合、申請期限を逃さないようご注意ください。この財政支援が活用され、地域の発展に貢献することを期待しています。補助金の受付状況の詳細については、公式ウェブサイトをご確認いただくか、関連部署にお問い合わせすることで確認してください。

採択に優先順位がある

補助対象事業者は①交付実績の有無、②海外ビジネス経験、③重点事業の大きく3つの判断軸で優先順位が定められています。海外ビジネス経験については

（出典：川崎市グローバル展開支援事業補助金公募要領）

海外ビジネス経験については①進出を目指す国・地域との海外ビジネスは初めて、②進出を目指す国・地域との貿易（輸出入）取引はあり、③進出を目指す国・地域に業務提携先・技術提携先あり、④進出を目指す国・地域に既に現地法人（共同出資を含む）等ありの順で順位がついており、重点事業に該当している事業者の方が優先的に補助を受けることが可能です。特に海外ビジネス経験の少ない事業者にとっては有利な制度ですが、販売は国内のみの一方で原材料の輸入等で海外の国・地域との取引がある企業などは優先順位が下がり、補助が受けづらくなっていることが伺えます。

必ず補助金を支給されるわけでない

補助金の支給は確実ではなく、競争が激しい状況や条件に合致しない場合、補助金が支給されない可能性も考えられます。そのような場合に備えて、支給されない場合の代替プラン（プランB）を考慮することが重要です。さらに、川崎市グローバル展開支援事業補助金が支給されなかった場合に備えて、他の補助金制度についても調査を行いましょう。IT導入補助金、小規模企業持続化補助金、ものづくり補助金、事業再構築補助金など自治体だけでなく国が提供する補助金制度で同様に販路拡大のための補助を受けることが可能です。支援を受けられない場合でも、事業の継続や成長を図るために、多角的なアプローチを検討し、リソースを最大限に活用する必要があります。