実はものづくり補助金でマーケティング、EC構築できる!概要、メリット・デメリット、成功事例などの全体像を分かりやすく解説!  

はじめに

この記事では、初めて聞いた方でも理解しやすいように、ものづくり補助金のポイントを抑えて全体像についてご説明します。

この記事を読むことで、以下のポイントを理解できるようになります。

  • ものづくり補助金の概要
  • ものづくり補助金の具体的なメリットとデメリット
  • ものづくり補助金を申請する際の注意点とプロセス
  • ものづくり補助金を使って他社が実際にどのような効果を得られているのか

ものづくり補助金の全体像を解説している記事も少ないため、まずはこの記事で全体像を抑えてから詳細な内容について理解を深めていただくことをおすすめします。

そもそも、ものづくり補助金って何?

(出典:公募要領(16次締切分) 概要版

「ものづくり補助金」とは、「中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金」のことです。一見、生産設備などの設備投資にしか使えないような名前、説明の補助金ですが、実はこのものづくり補助金でもECサイトの構築を行うことが出来るのです。

ものづくり補助金を使ってできること

(出典:公募要領(16次締切分) 概要版

ものづくり補助金は主に販路開拓・生産性向上のための補助金となります。以下では、具体的にものづくり補助金を利用して実現できることを例としてご説明します。

新商品・新サービスの開発

ものづくり補助金を使って、新商品・新サービスを開発することができます、商品設計や新商品・サービスのために必要な生産体制の構築に必要な資金を調達し、競争力のある新商品を開発しましょう。消費者のニーズに合致した製品を提供することで、売上を伸ばすチャンスが広がります。

マーケティングの強化

グローバル市場開拓枠のうち②海外市場開拓(JAPANブランド)類型のみとはなりますが、広告宣伝費も対象。インターネットの力で世界中の人々にモノ・サービスを売ることが出来るようになっている今、海外展開による売上拡大も狙っていきたいですね。

ホームページ/ECサイトの構築・運用

補助金の活用によって専門的なビジネスウェブサイトや電子商取引(EC)サイト(通称ネットショップ)の構築と運用が実現可能です。この補助金を駆使することで、オンライン上での販売や情報発信を強化し、新たな顧客層を獲得する戦略を展開できます。

ものづくり補助金のメリット・デメリット

メリット

ビジネス成長のための資金が得られる

この制度に採択されると、750万円から5,000万円までの資金が提供されます。これにより、設備投資、広告宣伝費、ウェブサイトの開設費用など、経営革新に必要な多岐にわたる経費を賄うことができます。この補助金の活用により、事業の発展と成長を加速させ、競争力を向上させるための資金的なサポートを受けることができるのです。

申込みのチャンスが多い

「ものづくり補助金」は、3か月ごとに通年で公募されています。公募期間は約2か月、審査期間は約1か月で進行されており、そのため、補助金の申請準備のスケジュールを立てやすい特長があります。

また、一度不採択となった場合でも、次回の公募で再度申請可能でです。

毎年実施されている補助金で今のところ公募終了の予定はないため使いやすい補助金と言って良いでしょう。

デメリット

利用のため申請が手間

ものづくり補助金を申請するためには、利用条件を満たした上で定められたプロセスに則った申請が必要です。書類の提出や審査に時間と労力がかかる点はデメリットとして挙げられます。

設備投資が必要

ものづくり補助金は設備投資を必ず実施する必要があります。必ず単価50万円(税抜き)以上の機械装置等を取得して納品・検収等を行い、適切に管理を行う必要があります。

要件・対象経費が変わる

年度ごとに要件や対象経費が変わります。この後にご紹介する事例は過去の採択事例であり、同様の事業でも採択されないことがあります。申請時には最新の公募要領を確認してください。

ものづくり補助金の要件・申請方法

(出典:公募要領(16次締切分) 概要版

ものづくり補助金は大きく以下の流れで進んでいきます。

  1. 事前準備
  2. 公募開始
  3. 申請受付
  4. 採択発表
  5. 交付申請・交付決定
  6. 補助事業実施
  7. 確定検査
  8. 補助金の請求
  9. 補助金の支払い
  10. 知的財産権等報告・事業化状況報告

申請に当たってはもちろんどのような経営革新を実現するのかの経営計画を立てるということが最も重要ですが、せっかく立てた素晴らしい計画で不採択とならないように事前準備をする中でものづくり補助金について十分に理解することも重要です。

ものづくり補助金活用による成功事例

建築材料、鉱物・金属材料等卸売業A社:高機能ECサイト構築で販路拡大・事業の安定性を実現!

取組の内容

当社は創業以来、公共工事向けの石販売・工事施工からスタートして、建材(石材・タイル・レンガなど)および雑貨・ガーデニング用品の輸入卸を営んでおり、建設・土木業の事業者向けに海外直輸入の高品質な建材を提供してきました。

「Amazon」や「モノタロウ」といったEC化の流れが本格化したことをふまえ、当社も全国規模に事業を拡大する機会を見出したことが補助事業のきっかけです。

当社は補助事業としてASP型のネットショップシステムを開発し、24時間365日、全国どこからでも建材を注文できる体制を整えました。

事業者向けに登録制を導入し、卸売価格の見積もりをネットショップ上で取得できるようにしました。数量の自動計算機能や発送先の登録機能など、事業者のニーズに合わせた機能も組み込まれています。

効果

補助事業の成果として、ネットショップを活用する事業者が増加し、販路開拓に成功しています。小口注文が増え、大型案件への依存が減少し、安定した受注につながっています。また、全国からの注文が可能となり、今後の営業活動にも期待されています。一方で、ネットショップ運用には課題もあり、建材の特性に関連する個体差や送料の問題などが浮き彫りになり、事業全体の見直しの機会となっています。

情報通信機械器具製造業者B社:低コスト・小ロット・短納期に対応し、取引拡大!オンラインでのブランディングも活用して受注獲得!

取組の内容

スマートフォン周辺商品を主力に製造・販売しているB社は中国で製造委託する場合、ロットが大きく小ロットに対応できないという課題があり、さらにコストが高騰しました。納期も1か月半かかり、顧客の要望に対応できませんでした。

そのため、基本的な商品は中国で大量生産し、デザインを社内で印刷できるよう工程を変更しました。UV-LEDインクジェット印刷機を導入し、異なるデザインの商品を自由に制作できるようにしました。さらに、各プロダクトごとに専用WEBサイトを作成し、カタログのダウンロードやカスタマイズ注文を可能にし、顧客の利便性を向上させました。同時に、ECポータルサイトを通じて直接販売も開始し、現在は自社ホームページ内で全てのプロダクトを統合して展示しています。

効果

中国で大量生産した製品に社内で高品質な印刷を施し、高付加価値なプロダクトに仕上げることに成功しました。このアプローチにより、低コストで小ロットに対応し、納期も短縮され、顧客の要望に柔軟に対応できるようになりました。新しい商品カテゴリーであるため、大手企業からのリピート注文も増加しています。この製品は一般販売だけでなく、イベント会場での販売グッズや企業ノベルティとしても適しており、取引先企業は15社から100社以上に増加しました。

当社は主にBtoB市場に焦点を当てていましたが、消費者向けの直接販売も開始し、特にSNSを活用して認知度向上に力を入れています。急速に変化するオンライン環境に対応するために、WEB対策のスタッフを3人配置し、自社ウェブサイトから商品注文までの顧客導線を重視しています。これにより、当社のブランド名と製品を消費者に認知してもらい、ブランド価値を高めています。このブランドの向上により、BtoB取引においても当社の価値が認識され、受注獲得にプラスの影響を与えています。

まとめ

この記事では、ものづくり補助金について詳しく解説しました。ものづくり補助金は、この記事を読んで全体像が理解できたら、次のステップとして是非詳細について理解を深めて、上手にものづくり補助金を活用しましょう。

よくある質問

Q1: 人件費や土地・建屋の費用は対象となりますか?

A: 本補助金の対象経費に、人件費や土地・建屋の費用は含まれません。事業実施場所を予め確保いただき、その場所で実施する事業のための設備投資等が補助対象となります。

Q2: 申請期限はありますか?

A: ものづくり補助金は各年度で複数回受付を行っています。公式サイトのスケジュールページを確認して、申請期限に間に合うように申請しましょう。

Q3:審査項目の配点は?

詳細な配点は非公開です。審査員が、事業計画を技術面及び事業化面を中心に評価し、採択案件を決定します。

最後に

agsではものづくり補助金を活用してオンラインでの販売を拡大させる支援を行っています。

興味のある方はお問い合わせください。

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