目次
この記事では、初めて聞いた方でも理解しやすいように、IT導入補助金のポイントを抑えて全体像についてご説明します。
この記事を読むことで、以下のポイントを理解できるようになります。
IT導入補助金はルール、申請方法が極めて複雑で全体像を解説している記事も少ないため、まずはこの記事で全体像を抑えてから詳細な内容について理解を深めていただくことをおすすめします。
(出典:IT導入補助金2023より)
IT導入補助金とは中小企業の経営力を強化するために、中小企業庁監督のもと独立行政法人中小企業基盤整備機構により運営される補助金制度です。IT導入補助金には①通常枠(A・B類型)、セキュリティ対策推進枠、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)の大きく3つの類型があり、それぞれで利用可能なツール、補助率、補助金額が異なりますが、ここでは国が「日本の企業団体を競争力を高めるために、中小企業のIT導入にかかる費用を一部負担する」ための補助金制度と理解してもらえればと思います。
IT導入補助金を活用することで、企業はさまざまなことが可能となります。以下では、具体的にIT導入補助金を利用して実現できることを詳しく説明します。
IT導入補助金を利用することで、最新のテクノロジーを費用を抑えて導入できます。例えば、人工知能(AI)、ビッグデータ分析、IoT(モノのインターネット)など、競争力を高めるための革新的な技術を採用することができます。これにより、業務プロセスの効率化や製品の改良が可能となります。
IT導入補助金を活用すれば、デジタルマーケティングの戦略を強化できます。ウェブサイトの最適化、顧客管理システム、マーケティングオートメーション(MA)ツール導入によるメールマーケティングの効果改善などが可能となります。
情報セキュリティは企業にとって重要です。IT導入補助金を利用して、セキュリティ対策を強化できます。ファイアウォール、侵入検知システム、データバックアップの強化など、デジタルセキュリティを向上させ、機密情報を保護します。
IT導入補助金を活用すれば費用の1/2~3/4が補助金として支給されます。これによって最先端で高額なシステムであっても資金調達の負担を軽減でき、投資のハードルを下げることができます。
IT導入補助金を利用することで、企業は最新のテクノロジーを導入し、競争力を高めることができます。効率化された業務プロセスや革新的なサービスは、市場での差別化を促進し、新規顧客の獲得に寄与します。
IT導入補助金によって導入された新しいテクノロジーやシステムは、顧客へのサービス向上につながります。顧客のニーズに合ったカスタマイズや迅速な対応が可能となり、顧客満足度を向上させます。
IT導入補助金を申請するためには、利用条件を満たした上で定められたプロセスに則った申請が必要です。ルールが複雑なため、書類の提出や審査に時間と労力がかかります。またルールやプロセスを間違えると、補助金の受給が難しくなることもあるため十分な注意が必要です。
(出典:IT導入補助金2023より)
IT導入補助金は大きく以下の流れで進んでいきます。
申請に当たっては一番最初の「本事業の理解」というところが重要になるのですが、ここがかなり複雑で理解が大変です。導入の際にはIT導入補助金事務局に登録された「IT導入支援事業者」がパートナーとなってサポートしてくれますが、ミスのないようにしっかり理解しましょう。
申請要件・プロセスについての詳細は弊社の記事「ECサイト・ホームページ制作に使える補助金紹介シリーズ①:IT導入補助金」でもご紹介していますので是非参考にしてみてください。
この事業者では人手不足の中で、利用者に焦点を当てたサービス向上と効率化が求められていました。特に、紙ベースで運用されていた業務や大量の書類の管理が課題で、負荷の軽減と離職防止が必要でした。支援事業者から提案されたITツールは、他の設備投資が行われた直後で導入に時間がかかると考えられましたが、IT導入補助金の情報を受けて導入を決断しました。
デジタルでの情報連携を促進するため、法人内の病院で使用されていたシステムと同じメーカーの管理システムを導入することとしました。導入プロセスは以下の通りです。
電子化により、記録業務がタブレット端末で即座に入力され、転記作業が不要になり、業務の効率向上と時間の短縮に貢献しました。また、電子化により、カルテなどの情報は各部門のコンピューターやタブレット端末から検索・閲覧でき、業務の時間短縮や検索効率の向上、情報共有の改善につながりました。これにより、事務作業に費やしていた時間をケアに割り当てることができ、サービスの品質向上に寄与しました。
既存の販売管理システムは、インターネットからの注文処理や社内業務の連携が不十分で、その結果、手作業や情報の転記が必要であり、業務の効率性や人為的なミスのリスクが問題となっていました。また、以前から新しい販売管理システムの導入を検討していましたが、要望とシステムの機能・コストの調整に難航していました。しかし、その時に支援事業者(メーカー)からIT導入補助金の存在を知り、それが導入を促進する要因となりました。
この事業者は上記の課題を解決するために柔軟なカスタマイズも可能な販売管理システムを導入することしました。
平成29年1月に導入の準備を始めましたが、翌年3月には既存システムと並行して稼働を開始し、同年12月に新しいシステムに完全に移行しました。
導入プロジェクトの当初は推進リーダーと支援事業者(メーカー)が導入の準備を進めていましたが、コミュニケーションがスムーズにいかなかったため、途中から社長も支援に参加しました。同時に、ITコーディネーターに相談し、有益なアドバイスを受けることでプロジェクトを成功裏に終えることができました。
新システムの導入により、以下のような効果が得られました。
この記事では、IT導入補助金について詳しく解説しました。IT導入補助金は、企業が情報技術を活用し、競争力を高め、デジタル化を推進するための貴重な支援制度です。この記事を読んで全体像が理解できたら、次のステップとして是非詳細について理解を深めて、上手にIT導入補助金を活用しましょう。
A: IT導入補助金の申請にかかる費用は一般的に無料です。ただし、プロジェクトの実施に必要な費用やコンサルティング料などは、企業が負担する必要があります。また、申請プロセスにおいて一時的なリソースを割くことも考慮する必要があります。
A: IT導入補助金は各年度で複数回受付を行っています。公式サイトの事業スケジュールを確認して、申請期限に間に合うように申請しましょう。
agsではIT導入補助金を活用してオンラインでの販売を拡大させる支援を行っています。
興味のある方はお問い合わせください。
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