NPSとは?計算方法と調査方法、活用のポイントを解説

NPSとは

概要

NPS (Net Promoter Score) は、顧客の満足度やブランド忠誠度を測るための一種のサービス・製品の評価指標です。顧客に「このブランドをお勧めするか?」という質問をし、「推薦者」、「中立者」、「非推薦者」に分類し、推薦者から非推薦者へのスコア差を求めることによって得られます。

NPSの計算方法

NPS の計算方法は以下の通りです。

  1. 顧客に「このブランドをお勧めするか?」という質問をします。
  2. 顧客に以下のような数値で返答をもらいます。
    • 9 ~ 10: 非常にお勧めする
    • 7 ~ 8: まあまあお勧めする
    • 0 ~ 6: お勧めしない
  3. 推薦者(9〜10)の割合を算出し、非推薦者(0〜6)の割合から引きます。
  4. 得られた数値が NPS スコアとなります。

例えば、100人のうち 80人が「9」または「10」、15人が「7」または「8」、5人が「0」~「6」と回答した場合、NPS スコアは (80 – 5) ÷ 100 = 75% となります。

顧客満足度との違い

顧客満足度 (Customer Satisfaction) と NPS (Net Promoter Score) は、顧客のエクスペリエンスを測る指標ですが、違いがあります。顧客満足度は、顧客がサービスや製品に対して抱いている全体的な満足度を測るものです。例えば、顧客サービスの迅速性、問題解決の能力、製品の質などが含まれます。一方、NPS は、顧客がブランドを他の人にお勧めするかどうかを測るものです。この質問に対して「非常にお勧めする」「まあまあお勧めする」「お勧めしない」と回答することによって、顧客のブランド忠誠度や推薦意欲を把握できます。

NPSの調査方法

トランザクション調査

トランザクション調査は、特定のトランザクションに関連した顧客の満足度やエクスペリエンスを調査するものです。例えば、特定の製品の購入やサービスの利用などが含まれます。

リレーショナル調査

リレーショナル調査は、顧客とのリレーションシップ全体に関連した顧客の満足度やエクスペリエンスを調査するものです。この調査には顧客のブランド忠誠度や推奨意欲、今後の購入意向などが含まれます。

NPSを活用するメリット

シンプルな指標で定量的に可視化できる

NPSは顧客の満足度やエクスペリエンスをシンプルな数値で表すことができるため、定量的に可視化できます。これにより、顧客の満足度のトレンドを把握し、客観的な情報を元に改善策を立てることができます。

顧客に合ったアプローチを検討できる

NPSの調査によって得られた顧客の満足度やエクスペリエンスのスコアを元に、顧客ごとに異なったアプローチを検討できます。例えば、高いNPSスコアを得た顧客には顧客ロイヤリティを高めるための施策を行い、低いNPSスコアを得た顧客には顧客満足度の向上に向けた改善策を行うことができます。これにより、顧客を満足させることができ、顧客ロイヤリティの向上や顧客継続率の向上に寄与することが期待できます。

競合との比較ができる

多くの企業がNPSを利用しているため、自社のNPSスコアと競合企業のNPSスコアを比較できます。自社のポジションを競合企業と比較し、顧客満足度において競合企業との比較的強み弱みを把握できます。また、顧客満足度において競合企業との差を縮め、顧客満足度の向上に努めることができます。

NPSを活用する際のポイント

自社の業界内で比較する

NPSを活用する際には、自社が属する業界内でのNPSスコアの比較が重要です。自社のNPSスコアが業界平均よりも低い場合は、顧客満足度において競合企業に劣っている可能性があります。このような場合には、顧客満足度を向上させるために、自社のサービスや製品に対する顧客の要望や評価を把握し、改善することが重要です。

競合企業のスコアを測定する

競合企業のNPSスコアを測定することで、自社の顧客満足度のポジションを確認できます。これにより、競合企業が採用している顧客満足度向上の戦略やアプローチについての洞察を得ることができます。また、自社のNPSスコアが競合企業よりも高い場合は、顧客満足度において優位なポジションを占めていることが確認できます。このような場合には、顧客満足度をさらに向上させるために、自社の顧客満足度の強みを活かした新たな戦略の開発が有効です。

アンケート集計を課題解決に活用する

NPSアンケートの集計結果を正確に分析することで、顧客満足度の弱点や改善の余地を明らかにできます。顧客の意見やフィードバックを反映したサービス改善や製品開発などを行うことで、顧客満足度の向上や顧客ロイヤリティの向上につなげることができます。

まとめ

NPSは顧客満足度やブランド忠誠度を簡単かつ客観的に測定できる指標であり、自社のマーケティングや顧客関係改善のための活用が有効です。NPSを活用する際には、自社の業界内で比較することや競合企業のスコアを測定すること、アンケート集計を課題解決に活用することなどが重要なポイントです。

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