【口コミ紹介】EC-CUBEの評判とメリット・デメリット解説!料金や導入事例もご紹介
はじめに
コロナウイルスの影響もあり、リアル店舗での集客が難しいことや、オンラインでの消費習慣が定着しつつある流れを受けて、ECの開業やリニューアルを検討されているという方も少なくないはずです。そして、そんなEC開発手法の中でも、低コストで自社に適したカスタマイズができるEC-CUBEについて、事例を踏まえつつ詳しく解説していきます。また最後には出店先を検討する上でのポイントを、ECコンサルタントとしての目線で紹介していますので、EC開業や運営の上で参考にしてみてください。
EC-CUBEとは
EC-CUBEは、オープンソースと呼ばれる、ECを行う上での必要な機能をまとめたパッケージを無料で公開しているサービスです。また、ECのオープンソースは海外製であることが多いのですが、EC-CUBEは日本製のサービスで、導入を行う際もスムーズに情報をインプットすることができるのも特徴です。そのような特徴から、日本国内で3万5千店舗以上がこのEC CUBEを導入しています。
EC-CULBの機能における3つの特徴
今回紹介する特徴は主に以下の3つになります。
- 自分で構築か制作会社を通して構築するか自由に選べる
- ECショップに必要な基本機能が豊富
- 拡張機能でいつでも機能を追加可能
それぞれについて詳しく解説していきます。
自分で構築か制作会社を通して構築するか自由に選べる
EC-CUBEは、自分でカスタマイズして構築することもできますし、自社の得意分野や構築事例の実績を持つ制作パートナーを探すことも可能です。自社のニーズやリソースに合わせて最適な選択ができます。
ECショップに必要な基本機能が豊富
EC-CUBEは必要な機能が充実しているため、他社のサービスと併用する必要がありません。一つのプラットフォームでオンラインストアを構築し、運営することができます。
拡張機能でいつでも機能を追加可能
EC-CUBEは800以上のテンプレートを提供しており、さまざまなデザインやスタイルから選ぶことができます。また、機能拡張にも力を入れており、多くの拡張機能が用意されています。これにより、EC-CUBEを使用することで、独自のデザインと必要な機能を揃えることができます。
EC-CUBEの評判・口コミまとめ
EC-CUBEの良い評判
費用を抑えながら、自由度の高いECを作りたい場合に向いている
ダウンロード版のEC-CUBEは数年前から利用しています。無料で利用でき、標準的な機能が揃っているため、すごいと思います。ベンダーに依頼するのがベターですが、自由度も高く、理想の形を作りたい場合には向いています。
ECサービスの構築・管理・分析にまで役立つサービス
EC-CUBEはコストパフォーマンスがとても良く、管理画面もわかりやすいです。その理由は、オープンソースで提供されているため自社サーバーで無料で動かすことができ、低価格ながら高いカスタマイズ性と豊富な利用可能プラグインが用意されているため、幅広いニーズに対応できます。また、管理画面はシンプルでありながら、ダサいと感じないデザインで、使いやすさに違和感がありません。
EC-CUBEの悪い評判
EC-CUBEのメジャーバージョンアップへの対応についての懸念
EC-CUBEの改良の自由度が高い反面、メジャーバージョンアップへの対応には負荷やコストがかかります。そのため、特別な理由がない限り、バージョンアップを踏ん切ることができず、現在も立ち上げ当初のバージョンのままです。このような状況は避けられないかもしれませんが、何とか改善したいと考えています。EC-CUBEを導入する場合は、この点もしっかり検討する必要があると思います。
機能の拡張とプラグインの依存性に関する課題
商品のオプションや在庫管理などの項目が増えるにつれて、管理が困難になることがあります。有料のプラグインも便利ですが、基本的な機能であるため、デフォルトで提供されることを望みます。
EC-CUBEの料金
クラウド版とオープンソース版で料金が異なる
EC-CUBEの料金は、クラウド版とオープンソース版で異なるプランが用意されています。この選択肢によってビジネスニーズに最適なオプションを選ぶことができます。
クラウド版の料金プラン
クラウド版のEC-CUBEは、初期費用は無料で利用でき、月額費用は7,800円から37,800円までの範囲で提供されています。価格は、選択したプランによって異なり、ビジネスの規模やニーズに応じて柔軟に調整することができます
オープンソース版の無料利用
EC-CUBEのオープンソース版は、無料で利用することができます。このバージョンを選択することで、初期費用を気にせずにEC-CUBEを導入し、オンラインショップを構築することができます。オープンソース版は、自由度が高く、カスタマイズや拡張が可能です。
EC-CUBEの導入事例
KOALABEAUTY
KOALABEAUTYは、フレグランスとボディケア、ヘアケア商品を扱う企業です。サイトを構築するにあたってはデザインとユーザビリティにこだわったようで、お客様の住むエリアごとに商品到着日を選択できる機能などが搭載されています。また、管理画面の側でも銀行振り込みに対する自動ステップメールを送信することができるなど、運営もしやすいような設計になっているようです。
PIARY
PIARYはギフトや内祝い、ウェルカムボードなど、ブライダルに関連する商品・サービスを展開しています。このサイトは長年利用してきたサイトのリニューアルとして作成されたもので、カスタマイズによって非常に多機能なサイトとなっているそうです。具体的には、商品の検索機能や、アンケート作成機能、問合せフォーム作成機能に、基幹システム連携などが盛り込まれているようです。
BiSH official SHOP
アイドルグループ、BiSHのオフィシャルストアもEC-CUBEを利用して構築されています。テレビ出演もあるアイドルグループのため、構築に当たっては大量のトラフィックにも耐えられるインフラの構成によって構築されたようです。また、AWSと呼ばれるAmazonの提供する最新鋭のクラウドコンピューティングシステムを利用する形でサイトが構築されており、セキュリティなどの部分でも機能を補強が施されています。
ほしい!ノベルティ
様々なキャンペーンやイベントで販売されるグッズの販売を行っているECサイトです。このECサイトは機能追加や、デザインの変更などを目的としてリニューアルされたもので、優れたデザインだけでなく、購入者側と運営側の両方に役立つ機能を装備しています。購入者視点で言えば、予算に合わせて商品の価格帯を算出できる機能や、最近見た商品を表示する機能、納品日までのスケジュールを概算する機能が揃っています。また、運営側の面では、ワードプレスから商品ページが作成できる仕様になっていたり、SEO対策が可能なシステム設計となっています。
EC-CUBEのメリット・デメリット
EC-CUBEは日本のオープンソースのeコマースプラットフォームであり、オンラインストアを構築するための多くの機能を提供しています。以下にEC-CUBEのメリットとデメリットを説明します。
EC-CUBE2つのメリット
EC-CUBEのメリット①:無料で利用可能
先述したように、EC-CUBEはオープンソースのサービスなので、費用をかけることなくサービスを利用することができます。しかも、無料で利用できるサービスなのに、ポイント機能やメルマガ配信、商品レビュー管理など非常に充実した機能ラインナップとなっています。そのため、特別な機能アップグレードなどをすることなく、基本的なECであれば無料で構築することが可能です。
EC-CUBEのメリット②:カスタマイズ幅が広い
無料で利用できる構築手法として、インスタントEC*などと比較する方もいるかと思います。その点、EC-CUBEはインスタントECと比較した時にカスタマイズの幅が広いです。インスタントECであれば、基本構造は共通しているので、オリジナリティを出そうにもある程度制限が加えられますが、EC CUBEはパッケージシステムで完全にオリジナルなものを構築することになるので、サイトの機能や表現について自由度が高いです。また、機能の追加も、多くのプラグインが存在するので、多大な労力を割くことなく機能の充実できます。
*インスタントECとは、無料または低価格でネットショップを開業できるEC構築・カートシステムのことです。有名なサービスとしては、BASEやSTORES、Shopifyなどが挙げられます。詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
EC-CUBE2つのデメリット
EC-CUBEのデメリット①:自社で用意するものが多い
EC-CUBEはシステムを提供しているだけなので、インスタントECを利用する場合よりも自前で用意する必要のあるものが多いです。例えば、サーバーや決済会社などを自分で用意して、契約などをする必要があります。また、サーバーなどは費用がかかるものであるため、固定費を全くかけずにECを運営できるわけではないということは注意しておきましょう。
EC-CUBEのデメリット②:多くの知識を要するためカスタマイズが難しく感じる
ECーCUBEは無料で公開されているサービスなため、カスタマーサポートなどを用意していません。そのため、EC-CUBEを利用してECを構築・運営する場合、全ての対応をご自身で行う必要があり、それには多くの知識が必要です。また、EC-CUBEについての知識のみならず、HTMLやCSSなどプログラミングについての知識も持っておかなければ、自分の思うような機能やデザインを実現することはできません。そのような事情もあってか、制作会社を利用してサイト構築を行う人も少なくないですが、そこには安くても30万円、相場としは50~100万円程度の費用がかかります。
出店先選定におけるポイント
ここまでECーCUBEについて解説をしてきましたが、ECーCUBEも含め以下に、出店先選定におけるポイントをいくつかご紹介します。
- 目的を定める
- コストをしっかり計算する
- 将来像をあらかじめ描いておく
- プロに相談する
それぞれについて詳しく解説していきます。
目的を定める
ECを出店するにあたっては、目標をしっかり定めておくことが何よりも重要です。ここまでお伝えしたように、EC CUBEは完全無料な訳ではなく、一定の費用のかかるシステムです。そして、しっかりとしたものを作るには、それなりの知識や労力を必要とします。なので、ECを構築するにあたって、どんな目的なのかをきちんと明らかにして、出店先を選ぶことが非常に重要です。投下可能費用にもよりますが、ミニマムスタートならインスタントECという選択肢もありますし、比較的低コストなカートシステムもありますので、よくよくEC開業の目的を考えた上で検討に入っていただければと思います。
コストをしっかり計算する
次に、目的を達成可能な手段について、それぞれどのくらいのコストがかかるのかを明らかにしましょう。ECサイトの運営には、システムに払うコストだけではなく、バックヤードや物流、原価など様々検討すべき項目があります。また、EC CUBEであれば、サーバー代などの費用も必要になるでしょう。さまざまなオプションの中から最適なものを検討したり、原価計算や作業時間の計測が難しいという場合には、専門のコンサルタントを雇うのもおすすめです。ここを疎かにしてしまうと、オンラインで店舗を作ったのに業務が回らなかったり、在庫が足りないなどの状況に陥ってしまう可能性があります。
将来像をあらかじめ描いておく
ECを構築する際には、最終的にどんなECにしてみたいか考えておきましょう。EC CUBEは、低コストでカスタマイズの幅が広い出店方法なので、最初に構築したものに機能をつけていくだけで、大規模展開ができるのではないかと思われるかもしれません。確かに、そういった側面もありますが、最適とは言えないです。出店方法はカートの中でも、インスタントECや、ASPカートなどがありますし、他にもパッケージやモール型などさまざまな種類があります。ずっと同じシステムを使い続ける必要はありませんから、将来像から逆算して、フェーズごとに最適なツールを選択できるようにしましょう。
プロに相談する
達成したい目的・目標や、理想のEC像などを想像しても、実際どういった機能要件に落ち着くのかということは分からないという方が多いのではないでしょうか。そういった場合はECの専門家や、運用経験者、開発経験者などにアドバイスを求めるようにすることをおすすめします。今回の記事では
EC CUBEについて詳しくご紹介しましたが、当社をはじめ、プロであれば、もっと幅広いオプションの中から、ご自身のビジネスにぴったりな出店先を選ぶことが可能です。さらに、サーバーや、決済会社など、ECシステムに止まらない、幅広い分野について相談することも可能ですので、ぜひ一度お話を伺ってみてはいかがでしょうか。