製造業にも普及するデジタル化。デジタル上で行われる展示会について説明します
展示会とは
概要
展示会とは、企業が潜在的な顧客に対して自社の製品やサービスを紹介するイベントです。製造業では、リードの獲得やネットワーキング、ブランドの認知度向上に欠かせないイベントです。歴史的には、このようなイベントは、コンベンションセンターやホテルで直接開催されるのが一般的だったのです。しかし、近年のウェブテクノロジーの進歩により、トレードショーを完全にオンラインで開催することが可能になったのです。
オフラインの展示会とオンラインの展示会
オフラインの展示会とは
製造業では、オフラインの展示会がまだ主流です。オフラインの展示会には、製品のデモンストレーションや顧客と直接会うことができるなどの利点があります。また、他の業界の専門家とネットワークを構築し、業界の見識を深める機会にもなります。しかし、オフラインの展示会は、開催するにも参加するにも費用がかかり、旅費や宿泊費、ブースのデザインに多大な投資が必要です。さらに、オフラインの展示会は、物理的に参加できる人に限定されるため、潜在的な参加者が大幅に制限される可能性があります。
オンライントレードショーとは
オンライントレードショーは、オフラインのイベントと比較して大きなメリットがあります。まず、場所を借りる必要がなく、旅費や宿泊費もかからないため、費用対効果が高いことが挙げられます。また、インターネットに接続できる環境であれば、世界中のどこからでも参加できるため、より多くの人に見てもらうことができます。つまり、オフラインのイベントには参加できなかった潜在顧客とつながることができるのです。また、オンライン展示会では、リアルタイムの分析・データ収集が可能なため、マーケティング活動の効果を把握し、その場で戦略を調整することが容易になります。
オンライン展示会の成功事例
ハノーバーメッセ
ハノーバーメッセは世界最大級の産業見本市で、通常はドイツ・ハノーバーで直接開催されています。しかし、COVID-19のパンデミックにより、2020年のイベントはすべてオンラインで開催されたのです。このバーチャルイベントには、160カ国から9万人以上の来場者が集まり、これは2019年の対面式イベントに参加した来場者数の半分以上となります。オンラインプラットフォームでは、出展者が製品を紹介したり、ウェビナーに参加したり、参加者とリアルタイムでつながることができるさまざまなデジタルツールが用意されています。また、このプラットフォームには、AIを活用したマッチングツールも含まれており、出展者と潜在顧客を興味や好みに基づいて結びつけることができたのです。全体として、このバーチャルイベントは成功し、大規模なオンライントレードショーが対面式イベントと同様に効果的であることを実証したのです。
オートメイトショー
オートメイトショーは、オートメーション業界の企業を代表する業界団体であるAssociation for Advancing Automation (A3)が主催するイベントです。2021年のイベントは完全にオンラインで開催され、180社以上の出展者が参加し、世界中から12,000人以上の登録参加者が集まったのです。バーチャルプラットフォームでは、出展者はビデオやライブデモ、施設のバーチャルツアーなどを通じて製品を紹介することができたのです。また、チャットルーム、Q&Aセッション、ネットワーキング・イベントなど、さまざまなインタラクティブ機能を搭載していたのです。参加者は、業界のエキスパートによるウェビナーやパネルディスカッションに参加し、オートメーション業界の最新トレンドやテクノロジーに関する貴重な洞察を得ることができたのです。バーチャル形式を採用したことで、直接会場に足を運ぶよりもはるかに多くの人にイベントを知ってもらうことができ、出展企業の多くは、参加した結果、大きなリードと売上を獲得したと報告しています。オートメイトショーの成功は、オートメーション業界の企業にとって、オンライントレードショーが価値あるマーケティングツールになる可能性を示しています。
まとめ
製造業では、これまでオフラインの展示会が主流でしたが、デジタル化への移行に伴い、オンライン展示会が有力な選択肢となったのです。どちらの選択肢にもメリットとデメリットがありますが、オンラインイベントはコスト、リーチ、データ収集の面で大きなメリットがあります。成功例が示すように、企業は魅力的で効果的なオンライントレードショーを開催することで、世界中の聴衆を魅了し、有意義なリードを生み出すことができます。