Amazon出店の流れとメリットを、ECコンサルタントが詳細に解説 [初心者編]

はじめに

Amazonは店舗あたり年商が約1,200万円になる大型ネットショッピングモールです。様々な商品を扱っており、自社ECではニッチすぎるという方でも、Amazonの膨大な顧客数に訴求する事で大成功するケースが存在します。日本での出店数は約30万店舗あるため競争は激しいですが、それ以上に購入者が多いために売上期待が高い出店先です。

 

Amazonに出店するメリット

売上の増加

Amazonの利用者は5,200万人もおり、日本中のお客様に商品を見せる事ができます。店舗も多いため競争はありますが、適切な商品選びと商品説明、発送を行えば必ず売上は上がります

 

ブランド認知向上

Amazonで売れ筋ランキングに掲載されるとその商品カテゴリでは大きな信頼を世間から獲得できます。自社ECと合わせて展開する事で、より大きなビジネスを展開していくための布石としてもAmazonは利用できます。自社ECだと、広告をうったり、SNSでフォロワーを増やしたりしないとお客様がこないですが、Amazonでは良いサービスを続けるだけで多くの人にサービスを知ってもらう事ができます

 

人件費率の削減

Amazonでは商品ページのデザインが不要であったり、FBAによる受発注や物流の代替サービスがあったりして、中小企業では難しい自社でのEC運用人員の確保を代替してくれます。梱包や電話対応の大きな人件費に悩んでいた方には、Amazonは最適な出店先かもしれません。

 

リスク低減

コロナウィルスによる実店舗の売上低下は周知ですが、他にも決済サービスの停止や楽天での審査ミスによるアカウント停止といった潜在リスクは様々に存在します。もちろんAmazonも100%安全ではありませんが、安定性の高い販売チャネルとして展開しておく事で、売上が急に0円になるといったリスクを抑える効果が期待できるでしょう

 

 

Amazon出店の成功事例

地方の商店が少ない商品数で売上を獲得

販売主さんは当初、沖縄のお土産を全般的に取り扱うネットショップを自社で開業しました。しかし売れ行きは思うようにいかず悩んでいたそうです。そこで、出店説明会に参加して知ったAmazonに出店をすることに決意しました。出店の際には、以前のネットショップで管理の煩雑さに追われていたこともあり、「島ぞうり」という商品に絞って出店をしました。

Amazonへの出店を行った結果、週に一度も売れることがない、ということすらあった自社サイトの状態から、一週間で商品が売れるようになりました。さらに、一年単位で見ても売り上げが前年の4倍になったそうです。

https://services.amazon.co.jp/vos/detail007.html

 

EC未経験からニッチ商品で成功

この販売主さんは実際の店舗運営だけを行っていたところからAmazonに出店することを決意。特に、出品のしやすさというところに強く惹かれたようです。実際にJANコード一つで出品ができるサイトはほとんどないのでAmazonならではの強みだといえます。

販売主さんは、キッチン商材という、やや凝った商品を売っていたのにも関わらず、商品が売れていったことに驚いたようです。これはAmazonのサイト作りが、様々な用途にあった商品を見つけやすいようになっているからであるらしく、ニッチな商品を扱っている店舗でもAmazonではむしろ強みになります。

https://services.amazon.co.jp/vos/detail006.html

 

FBAによる”早さと正確さ”が成長の原資に

この販売主さんはAmazonでアパレルの商品を扱っています。アパレル商材は様々なバリエーションがあり、さらに早く使いたいというニーズを持ったお客様が多いことから、いかに「早く・正確に」発送できるかが重要になってきます。そこでAmazonのFBAを利用することで、「早く・正確な」発送を実現し、事業を成功させています。実際にFBAを利用するようになってから管理のミスは発生していないそうで、売り上げ向上以外の価値を得ることもできるようです。

https://ecnomikata.com/original_news/20587/

 

”鹿児島県”で”ゲームソフト”を売っている会社がAmazonで成功

ゲームソフトはどこでも同じ商品を買うことができます。そのため、わざわざ地方店がネットショップに出す意味がないのではないかと思われる方もいるかもしれません。しかし地方店という弱みを強みに変えることができます。この販売主さんは鹿児島県でトレーディングカードやゲームソフトを扱う店舗を営んでいますが、Amazonで売り上げを向上させることに成功しました。これまで店舗では売れなかった商品でも、市場が全国区に広がったことでその商品を欲しがる人にアプローチすることができたり、都市部では品薄な商品も地方には在庫があったりするので、それを販売することができるなど、立地の悪さをカバーするだけでなく強みに変えることができるのもAmazonでの出店の魅力です。

https://services.amazon.co.jp/vos/detail001.html

 

注意点や落とし穴

商品選び

Amazonには人気カテゴリとそうではないカテゴリが存在します。ユーザーが求める商材を選び、その中で競争優位性のある商品を出品する必要があります。ツールを利用するか、Amazon分析のプロに依頼して流通数の大きなキーワードを確認しましょう。その上で、同じ検索結果に出てくる商品と比べて安い価格の商品を仕入れる必要があります

 

Amazon規定のデータ入力

Amazonには画像データの入稿数やサイズ規定など細かいルールが存在します。これらは全てを守らなくても出品が可能であるため、無視しているセラーが多いのが実態です。しかしながら、ルールを全て守った方がPrimeマーク獲得やカート獲得といったAmazonからの優遇施策を多く受ける事ができるようになります

 

Amazonのセールや広告を有効活用できていない

Amazonには数量限定セールやサイバーマンデーといったセール企画が多く存在します。また、Googleのように検索ユーザーに向けた広告を出稿することも可能です。れらのプロモーションを有効活用しないと、過去から出品を続ける古参が有利になるため、新規出店者は初期購買者獲得のために必ず使うようにしてください

 

販売チャネルが分散して、フルフィルメントコストが増大

Amazonだけでなく、実店舗や楽天市場、自社ECでも販売をしている場合には、受発注や発送を行う作業が分散してしまいます。これらを防止するには、FBAなど物流代替サービスや、受発注管理ソフトによる情報一元化が有効ですが、そういったソリューション自体にもコストはかかるため、Amazonに出店する事でむしろ赤字がでる可能性があることは否定できません

 

Amazon出店の流れ

アカウント登録

誰でもアカウント作成は可能です。
必ず必要になる情報は以下のものです。最初の登録画面でも

  • 電話番号
  • メールアドレス
  • クレジットカード情報
  • 銀行口座
  • 顔写真入りの身分証明書
  • 過去180日以内に発行された各種取引明細書1部
  • 住所

これらは法人・個人どちらの登録においても必要となる情報ですので、必ず準備をしておきましょう。
これらの情報を基に、画面内の項目を埋めていけば登録は完了できます。

 

出店形態の選択

Amaozonには出店形態が大きく二つあります。それは、大口出品と小口出品です。これをセラーセントラルと言う管理画面から選択する必要があります。この違いについては、月額費用が発生することなく小口出品では出店をすることができます。しかし、大口出品なら4900円の月額費用がかかるものの、新規商品を出店できたり、お客様に提供できる決済サービスがより豊富になるなど、様々なメリットを受けられることも事実です。後からでも変更はできますので、両者の違いをよく考えた上で決めてみてください。

 

銀行口座の登録

銀行口座を登録しましょう。ここまでの登録だけでは売上を受け取ることができません。なので、セラーセントラルの中にある、「入金確認方法」のボタンをクリックして登録を行いましょう。

 

商品登録

登録や環境整備に必要なことが済んでから、商品登録を行います。商品登録は写真の規定や検索キーワードの設定など、複雑な注意点が多くあるため、別記事で改善ポイントなどを解説させていただきます。

 

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