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「ECサイト(ネットショップ)を始めてみたいけど、本当に儲かるのだろうか」
「挑戦してみたい気持ちはあるけど、失敗したら時間もお金も無駄になってしまうかもしれない」
ECサイト運営に関心を持つ多くの方が、こうした期待と不安を抱えているものです。
本記事では、上記のお悩みを解消するために、ECサイト運営で儲かるとはどういうことか、具体的な仕組みを解説します。
さらに、多くの初心者が陥りがちな儲からないECサイトの共通点を明らかにし、貴社が同じ轍を踏まないよう導きます。
そして、EC戦略のプロフェッショナルとして企業の成長を支援してきたagsの知見に基づき、成功するための9つの具体的な秘訣をまとめました。
本記事を読んで、儲かるECサイト構築に向けて第一歩を踏み出しましょう。
結論からお伝えすると、正しい知識と戦略を持って計画的に取り組めば、ECサイト運営は十分に儲かるビジネスと言えます。
単に儲かるだけでなく、個人のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を実現できる可能性も秘めています。
事実、経済産業省の調査によると、日本のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は年々拡大を続けており、今後も高い成長率が見込まれる有望な市場です。
特に、特定のニッチな分野や独自性の高い商品・サービスを提供するECサイトは、大きな成功を収めるチャンスがあります。
しかし、市場が成長しているからといって、何の準備もなく、安易に参入して誰もが簡単に成功できるわけではありません。
競争は激化しており、消費者の目も肥えています。
大切なのは、情熱や思いつきだけで始めるのではなく、ビジネスとして持続的に成長させ、収益を上げるための綿密な計画と、最新のマーケティング手法、顧客管理、変化に柔軟に対応できる能力を身につけることです。
安易な言葉に踊らされるのではなく、「儲かるECサイト」を構成する要素を正しく理解しましょう。
参考:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」
「儲かる」とは、単に売上が高い状態を指すのではありません。
売上から必要な経費を差し引いた「利益」が着実に残り、事業として持続的に成長できる状態こそが、本当の意味で「儲かるECサイト」と言えます。
ビジネスとして成功しているECサイトは、以下のような指標を目安にしていることが多いです。
指標 | 目安 | 説明 |
---|---|---|
営業利益率 | 20%以上 | 売上高に対して、どれだけ営業利益(本業での儲け)が出ているかを示す割合。 |
LTV / CAC比 | 3倍以上 | 顧客生涯価値(LTV)が顧客獲得コスト(CAC)をどれだけ上回っているかを示す指標。 |
リピート率 | 30%以上 | 一度購入した顧客が、再度購入してくれる割合。安定した収益の基盤となる。 |
上記の指標を達成するためには、売上を最大化し、同時に経費を最小化する仕組みを構築する必要があります。
ECサイトの利益は「売上 – 経費」といったシンプルな計算式で成り立っており、両面からアプローチしていくことが成功の秘訣です。
利益率を常に確認し、意識すべき理由は大きく分けて2つあります。
売上が好調でも、利益が出ていなければ事業は継続できません。
利益率を確認すれば、サイトが健全な状態にあるのか、危険な状態なのかを客観的に判断できます。
利益率を分析すると、収益に貢献している商品や利益を圧迫している経費が明確化します。
分析結果に基づいて改善策を講じることが、ECサイトを成長させるための第一歩となるのです。
成功への道筋を学ぶ前に、まずは多くの人が陥りがちな失敗のパターンを知り、避けることが重要です。
本章で紹介する「儲からないECサイト」の特徴が貴社に当てはまっていないか、確認しながら読み進めてみてください。
儲からないサイトに共通する特徴が、リサーチ不足です。
「自分が好きだから」「最近流行っているみたいだから」といった安易な理由だけで販売する商品を決めてしまうと、失敗する可能性が高まります。
市場に本当に需要があるのか、競合はどれくらい存在するのか、適正な販売価格はいくらなのかといった基本的なリサーチを怠ると、商品は売れず、在庫の山を抱えることになってしまいます。
また、価格設定を誤り、競合より高く設定してしまったり、逆に安くしすぎて利益が出なかったりするケースも後を絶ちません。
「こだわりの商品を揃えた、デザインもおしゃれなサイトが完成したので、あとは注文を待つだけ」
上記は、初心者が抱きがちな大きな幻想です。
広大なインターネットの世界において、立ち上げたばかりのECサイトは大海原に浮かぶ小さな無人島のようなものです。
ただ存在するだけでは、誰も存在に気づいてはくれません。
SNSでの情報発信、SEO対策、Web広告など、お客様を貴社のサイトに呼び込むための「集客活動」が不可欠です。
売上が順調に上がっているように見えても、月末に計算してみると手元にお金がほとんど残っていない。
こうした状況はどんぶり勘定によるものといえます。
ECサイト運営には、以下のように目に見えにくいコストが数多く存在します。
こうした経費を一つひとつ正確に把握し、管理しなければ、気づいたときには赤字経営に陥っている事態になりかねません。
特に一人でECサイト運営を始める場合に、人的リソース不足の問題は深刻になりがちです。
商品開発や仕入れ、サイトの更新、受注管理、梱包・発送、お客様からのお問い合わせ対応まで、業務は多岐にわたります。
すべてを一人で完璧にこなそうとすると、どこかで限界が訪れます。
結果として、お客様への返信が遅れたり、新商品の開発が滞ったりと、サービスの質が低下します。
結果として、顧客満足度の低下を招き、売上の伸び悩みにつながるのです。
儲からないサイトの特徴を理解し、避けるべき道がわかったところで、本章では成功への具体的なロードマップを描いていきます。
本章で紹介する9つの秘訣は、貴社のECサイトを着実に「儲かる」体質へと変えていくための重要なステップです。
一つひとつ丁寧に取り組んでいきましょう。
成功の第一歩は、大手企業がひしめく競争の激しい市場(レッドオーシャン)で戦うのではなく、貴社だけの強みを発揮できるニッチな市場(ブルーオーシャン)を見つけることです。
貴社の「好き」や「得意」を活かせる分野で、特定のお客様の深い悩みに応えるコンセプトを設計しましょう。
ニッチ市場の例 | ターゲット顧客 | コンセプト |
---|---|---|
左利き専用の文房具 | 左利きで使いやすい文房具を探している人 | 「もう不便じゃない」ストレスフリーな筆記体験を提供 |
ペット(犬)用の無添加おやつ | 愛犬の健康を気遣う飼い主 | 「家族だから、安心を」国産・無添加にこだわった手作りおやつ |
キャンプ好きミニマリスト向けギア | 最小限の荷物でキャンプを楽しみたい人 | 「軽さは正義」軽量・コンパクトに特化した高機能ギア専門店 |
誰に商品を届けたいのか、ターゲットを徹底的に理解しておくことが重要です。
年齢や性別といった基本的な情報だけでなく、ライフスタイルや価値観、悩み、欲求などを深く掘り下げ、具体的な一人の人物像(ペルソナ)を設定しましょう。
SNSやQ&Aサイトなどを活用して、ターゲットが普段触れている情報をリサーチすると、心に響く商品やメッセージが見えてきます。
貴社の競合となるECサイトをいくつかリストアップし、強みと弱みを分析しましょう。
分析を通じて、貴社のサイトが提供できる独自の価値(バリュープロポジション)を明確にしておくことが、お客様に選ばれる要因になるのです。
以下に、差別化の切り口と具体例をまとめました。
ECサイトで成功するためには、取り扱う商品の内容が極めて重要です。
儲かりやすい商品には、いくつかの共通した特徴があります。
闇雲に商品を選ぶのではなく、以下の特徴を意識して商材を選定しましょう。
ECサイトを構えたら、次はお客様を呼び込むための「看板」や「チラシ」が必要です。
初心者でも始めやすい集客方法から中長期的に資産となる方法まで、複数のチャネルを組み合わせて集客の仕組みを作りましょう。
集客手法 | 特徴 | メリット・デメリット |
---|---|---|
SNSマーケティング | Instagram, X, TikTokなどで情報発信しファンを増やす | 無料で始められ、顧客と直接コミュニケーションが取れる。 成果が出るまで時間がかかり、継続的な投稿が必要。 |
SEO対策 | Googleなどの検索結果で上位表示させ、流入を狙う | 広告費がかからず、中長期的な資産になる。 専門知識が必要で、効果が出るまで時間がかかる。 |
Web広告 | リスティング広告やSNS広告でターゲットに直接アプローチ | 短期間で効果が出やすく、ターゲットを絞りやすい。 継続的に広告費用がかかる。 |
新規顧客を獲得し続けることは重要ですが、より大切なのが一度購入してくれたお客様に繰り返し利用してもらうことです。
リピーター、つまりファンを増やすことが、ECサイトの安定した収益基盤を築きます。
ファンを作るためには、優れた顧客体験(CX = Customer Experience)の提供が欠かせません。
迅速で丁寧な梱包や発送、商品に添える手書きのメッセージ、購入後の使い方を案内するフォローメールなど、少しの工夫がお客様の心をつかみます。
せっかく興味を持ってサイトを訪れてくれたお客様が商品を見つけにくかったり、購入手続きが複雑だったりすると、途中で離脱してしまいます。
上記は「カゴ落ち」と呼ばれ、売上機会の大きな損失です。
お客様がほしい商品をすぐに見つけられ、ストレスなく決済完了までたどり着けるよう、わかりやすくシンプルなサイト設計を心がけましょう。
特にスマートフォンの画面で見やすいかどうかが重要なポイントです。
利益を増やす方法は、売上を上げることだけではありません。
無駄な経費の削減も、利益率を高めるための重要なアプローチです。
まずは、ECサイト運営にかかっているすべての経費をリストアップし、削減できる項目がないか見直してみましょう。
以下に、削減可能な経費項目 具体的なアクション例をまとめました。
ECサイト運営は、一度作ったら終わりではありません。
勘や経験だけに頼るのではなく、客観的なデータを基に改善を繰り返していくことが、持続的な成長の鍵を握ります。
Google Analyticsのような無料ツールを使えば、お客様がよく見ているページや、人気のある商品などのデータを分析できます。
データを基に仮説を立て(Plan)、施策を実行し(Do)、結果を検証し(Check)、改善する(Action)といったPDCAサイクルを回し続けましょう。
理論だけでなく、実際に成功を収めているECサイトから学ぶことは、貴社のビジネスを具体化するうえで大いに役立ちます。
本章では、異なる戦略で成功している2つの特徴的な事例を紹介します。
「北欧、暮らしの道具店」は、単に商品を販売するECサイトではありません。
「フィットする暮らし、つくろう。」のコンセプトに基づき、心地良いライフスタイル自体を提案しています。
単なる物売りではなく、顧客の生活全体を豊かにすることを目標としている点が重要です。
読み応えのあるコラム記事、美しい写真、動画といった豊富なコンテンツは、単なる情報提供に留まりません。
コンテンツを通じて、ブランドの世界観を丁寧に伝え、共感を深める役割を果たしています。
視覚的な訴求力とストーリーテリングを組み合わせることで、顧客は商品を使うシーンを具体的にイメージできます。
顧客は単なる商品情報だけでなく、商品がある暮らしを想像して共感し、ブランドのファンとなるのです。
こうした感情的なつながりが、購買意欲を高める重要な要素です。
表面的なニーズだけでなく、潜在的な欲求に訴えかけることで、より深いレベルでの顧客エンゲージメントを実現しています。
結果として、押しつけがましいセールスではなく自然な形での購買につながっており、コンテンツマーケティングの優れた成功事例の一つです。
アパレル大手のユニクロは、ECサイト(オンライン)と実店舗(オフライン)をシームレスに連携させる「OMO(Online Merges with Offline)」戦略で成功を収めています。
例えば、ユニクロではECサイトで注文した商品を最寄りの店舗で受け取り可能です。
送料を節約したい顧客や、すぐに商品を手に入れたい顧客のニーズに応えています。
また、店舗で商品のバーコードをスキャンすると、ECサイトの商品レビューを閲覧可能です。
さらに、最近では商品の着こなしを発見できるアプリ「StyleHint」もリリースしており、ユーザーのファン化にも力を入れています。
以下に、OMO戦略の主なメリットをまとめました。
大規模サイトの戦略ですが、「オンラインでの接客を丁寧に行う」「地域のイベントに出店して商品を直接見てもらう」など、小規模サイトでも応用できる考え方が含まれています。
以下に、小規模サイトへの応用例をまとめました。
参考:ユニクロ「オンラインストアでのお買い物をサポートするチャットボット「IQ」が、より便利にリニューアル」
ここまで読み進めて、「やるべきことはわかったけれど、自分一人ですべてを管理するのは大変そうだ」と感じた方もいるはずです。
ECサイト運営をビジネスとして成功させるためには、特に利益管理や資金計画といった専門的な知識が欠かせません。
成功の確率を格段に高めるためには、専門家の活用が有効な選択肢です。
ECサイト構築で困ったことがある場合には、ぜひagsにご相談ください。
agsは、豊富な実績とノウハウを持つECサイト構築のエキスパートとして、お客様の課題や目標を丁寧にヒアリングして最適なプランのご提案が可能です。
販売・運用戦略の立案、業務効率化、広告運用、商品ページ改善など、EC戦略をトータルでサポートします。
豊富な支援実績をもとに、貴社に合った戦略と改善施策をテスト設計し、無駄な投資を抑えつつ検証できます。
最後に、ECサイト運営を今から始める方から特によく受ける質問と回答をまとめました。
利益率の設定方法として代表的なのは、販売価格を先に決める方法です。
市場の相場や競合の価格をリサーチし、まず販売価格を決定します。そこから仕入れ値や経費を差し引いて、確保できる利益率を算出する方法です。
一方、利益率を先に決める方法も効果的です。利益率を先に決める方法では、まず「最低でも20%の利益率を確保したい」といった目標を立てます。
そして目標を達成するために、必要な販売価格や許容できる経費の上限を逆算していきます。
ビジネスの持続性を考えると、こちらの方法が推奨されます。
ECサイト運営にかかる費用は、大きく「初期費用」と「運営費用(ランニングコスト)」に分けられます。
事前に全体像を把握し、無理のない資金計画を立てることが重要です。
本記事では、ECサイトで儲けるための具体的な方法と、初心者が避けるべき失敗パターンについて詳しく解説してきました。
最後に、本記事の重要なポイントを振り返ります。
儲からないサイトの共通点は、以下のとおりです。
以下に、儲かるサイトを構築する9つの秘訣をまとめました。
ECサイトで儲けるためには、正しい知識を学び、地道な努力を継続する必要があります。
もし「何から手をつければ良いかわからない」と迷っているなら、まずは貴社の「好き」や「得意」を活かせるニッチな市場がないか、探すことから始めてみましょう。
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